ケロデックスクリームは、業務用の肌荒れ防止クリームで、一般的なハンドクリームの【保湿】とは違い、石けんで洗っても落ちない【保護クリーム(バリアクリーム)】です。
工業の工場で働く女性の手荒れや肌荒れが深刻で、皮膚が荒れてからケアするのではなく、皮膚を荒れさせないために保護することが大切だと開発されたイギリス発のクリームです。
そんな保護クリーム【ケロデックスクリーム】ですが、手荒れがひどかった美容師なので、どのくらい効果があるのか、どのくらい水や薬剤をはじくのか、何回シャンプーができるのか、など、気になります。
実際に使ってみたレビューや感想と共に、特徴や効果などをまとめています。
手荒れで悩む美容師さんや、水仕事、油仕事の方、乾燥肌や敏感肌の方など、参考になればと思います。
ケロデックスクリームの効果・特徴
ケロデックスクリームは、手だけではなく乾燥しやすい顔や足などにも使えます。まぁ、全身ですかね。
肌の上に膜を張ることで外の刺激から皮膚を守るのが目的ですが、業務用という事もあって、酸やアルカリなどの薬品の刺激からも守ってくれるというのもポイントです。
美容師が使うパーマ液やカラー剤はアルカリ性だから、これは嬉しいです(´▽`)。また、工場でも使われるだけあって、潤滑油などの油にも良いそうです。
基本的に保護クリーム(プロテクトクリーム、バリアクリーム)は、回数の多い洗浄や薬品にも強いのですが、その点は後程。
ケロデックスクリームの使い方・テクスチャーの口コミレビュー
使い方は簡単です。箱にも記載されています。
- つける場所はきれいに洗う。
- 水気をよく拭き取る
- クリームを手にとる
- 指の間までよくすり込む
特別にしないといけないことはありません。
ケロデックスクリームは薄いピンク色です。
「何の色なのかしら?」と調べたところ、成分の中にある「ベンガラ」だと思われます。
「ベンガラとはなんぞや?」と思い調べたところ、赤色の顔料だそうです。
化粧品にも使われていることも多く主な目的は色を付けることらしいのですが、日光や熱に強く安定すことから日焼け止めなどにも入っていて、紫外線散乱剤の保護の役割もあるようです。
テクスチャーですが、触ると硬めのリキッドファンデーションみたいな感じ。普通のハンドクリームのようですね。
使う目安は両手で約0.5~1gほど。
少量でかなり伸びます。
手に取ってつけて伸ばすと最初はベタっとした感じがありますが、ポイントは30秒から1分ほどかけて擦りこむこと。
30秒ほど塗り込んでいくと徐々にベタっと感が薄くなっていきます。
多くつけすぎるとベタっとした感じが残りますが、10~15分ほどで塗ってるか分からないくらいになりました。
ちょっとずつ使って薄塗りも良くないと思うんですよね。あまり効果的ではないのかと。なので、使いながら自分の手の状態に合わせて使う量を調節すると良いと思います。
「反対に乾燥してしまう」という口コミを見たんですが、これは成分によるものかもしれません。この話は成分のところで。
美容師の場合はすぐに作業しないといけないこともあると思いますが、塗ってすぐの手袋はちょっとだけつけにくいかな。という印象です。
ゴムが手に張り付いてしまい、途中で引っかかっちゃう(^-^;ビニールの手袋もつけにくいかも。
これは若干のマイナスポンとですが、手袋をしない作業の前は良いと思います。
美容師が使う手袋がピチッとしてるからなんですが、一般的に家庭で使う大きめのゴム手袋であれば問題ないですよ(´▽`)
つけてすぐはスマホやタブレットの画面に指紋はつきやすいですね。あと、ペンも少し滑ります。気になる人は少し時間を置くか、洗い流すかなのかな。
使い方やテクスチャーとは関係ないんですが、なぜかフタの裏の匂いがめちゃくちゃいい!
クリーム自体を触接嗅いでもほとんど無臭なんですが、なぜがフタからベビーパウダーみたいな匂いが(。-∀-)クリームの薄い匂いが凝縮されてるのかしら?
ケロデックスクリームはどんな人に使える?
「さすが業務用!」と思ったのは、対象分野が記載されていました。
・金属加工業・鍍金業・化学工業・塗装業・建築、施工業・印刷業・研究、開発施設・病院、医療、介護施設・食品製造、加工業・ホテル、飲食業・理容、美容院、ネイルサロン・保育園、幼稚園・クリーニング業・小売店のレジ、バックヤードなど
こちらはAmazonに記載されているもの。
【使用対象例】
・水仕事、お掃除、お料理、ガーデニング、外出前など
・洗剤、シャンプー、パーマ液、消毒液、樹液、酸、アルカリ、その他の化学薬品など
美容師は手が荒れて離職率が高くて・・・。なんて悩みもありますが、職業は違えど手荒れの悩みがあるんですね(*´ω`)
業務用とは言っていますが、保護クリームは乾燥肌の人や敏感で合う化粧品が少ないという人にも良いと思います。
ケロデックスクリームの成分は?
【成分】
酸化亜鉛*、ワセリン、パラフィン、流動パラフィン、セタノール、セトステアリルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、ベンガラ、精製水 他5成分。
*「有効成分」 無表示は「その他の成分」
ケロデックスクリームは【医薬部外品】に分類されるクリームで、予防や保護を目的としています。医療薬やオーガニックのように「この成分が良くて・・・」などではありません。外的刺激から皮膚を守ることで予防できるクリームです。
酸化亜鉛は「有効成分」とありますが、皮膚を保護し炎症をやわらげる成分として医薬品でも使われていますし、多くの日焼け止めにも入ってますよ。
ただ、酸化亜鉛は収れん作用もあるので、反対に乾燥してしまう人もいるようです。乾燥してるから余計に乾燥するというわけではなく、個人差は大きいと思います。
顔に使う場合は様子を見てからにした方が良いかもです。
「ラウリル硫酸ナトリウム」は低価格のシャンプーにはよく含まれていて確かに洗浄力が強い界面活性剤ですが、乳化剤としても使われる成分です。
乳化とは、混じりにくい水と油を混ぜる事。
確かに成分だけ見て「これは良くないのでは?」と思う人もいると思いますが、乳化剤として使われるラウリル硫酸ナトリウムの配合量はごくわずかです。
そこまで気にしなくて良い成分なんですが、気にしちゃう人はしちゃう成分。
ケロデックスクリームの持続効果は?
ケロデックスクリームの保護時間は約3~4時間。
ホームページでは
塗布後、約3~4時間は水、お湯、石けんで洗っても保護効果が持続しますから、頻繁に手洗いを行わなければならない作業にもピッタリです。
※浸透したクリームは新陳代謝によって、約3~4時間で自然に抜け落ちます。
と記載されています。
何もしない状態では、2~3時間たってもしっとりする感じ(しっとりというか、つけてない所の乾燥してる差)はあります。
ケロデックスクリームの効果を実験してみた
保護クリーム(プロテクトクリーム、バリアクリーム)みたいに肌の表面を保護するものって、ついているかついていないか分からないのが多いんですよね。
ちょっとのしっとりなら良いんですが、ベタベタは美容師としての仕事はしにくい。
なので、ついてるかついてないかって言うテクスチャーは個人的に好きなんですが、効果を試すにはどうしたら良いのか考えてました。
で、考えてたのが、「膜を張っている状態ならその上から描いたものは消えやすいんじゃないか」ということ。
そんなわけで、ケロデックスクリームを塗った場所と塗らない場祖に分けて、マッキーの油性ペンで実験です。
【ケロデックスクリーム+マッキーの油性ペン】
まずはケロデックスクリームを塗る場所と塗らない場所に分けました。
ケロデックスクリームを塗った場所はなじませてから、塗った場所と塗ってない場所をそれぞれマッキーの油性ペンで線を書きました。
2~3分置いてから、シャンプーで洗い流してみました。ちなみに使ったシャンプーは資生堂のアデノバイタル。割としっかり洗浄力のあるシャンプーです。
【ケロデックスクリーム+マッキーの油性ペン】落ちるのか!?
しかも、洗った後に残ってる線に水をつけてこすったらペンで書いたところはさらに薄くなりました。
ケロデックスクリームを塗ってない方はびくともしない。
もはや、マッキーの油性ペン最強説!!
10分後【2回目】
1回では落ちにくいけど、何回もシャンプーをする美容師は落ちやすいと思うので、数回に分けて続けました。
美容師だけではなく、頻繁に薬品や洗浄剤を使う職業の人も同じですね。
2回目は10分後。1回目を終えてから何もしてない状態です。10分後も同じようにマッキーの油性ペンで線。
同じようにペンで線を書いてから2~3分置いてシャンプーで洗いました。
2回目も少し残ってはいますが、ケロデックスクリームを塗ってない方に比べてかなりペンが落ちてますね。
さらに10分後【3回目】
3回目も同じです。
シャンプーで洗います。
1回目に比べて落ちにくくなってるかな?でも、まだ落ちてくれてますね。
3回目で感じたのは、つけててしっとりするような感覚がなくなったこと。でも、ガードされてない感じはないですね(´▽`)
さらに10分後【4回目】
4回目も同じです。
シャンプーで洗います。
大分残りやすくなってきてますね。
3回目から感じてたんですが、4回目で確信。
ケロデックスクリームを塗っている場所と塗っていない場所の肌質が全然違う。いや、全然ではないのですが、塗ってる方は、触ると何となく違和感を感じます。
乾燥しやすい首に塗ってるんですが、首では感じないんです。洗い続けて初めての感覚。時間が経つと(3~4時間ほど)この感覚はなくなります。
「反対に乾燥してしまった」と書いてある口コミは、成分かもしれないですがもしかしたらこの肌に残ってる感じが乾燥っぽく感じたのかも。とも思いました(。-∀-)
乾燥しやすい顔にも良いとは思うんですが、顔の皮膚は薄いので「様子を見て使った方が良い」と言うのはコレもあります。
さらに10分後【5回目】
ケロデックスクリームを塗ってない方のマッキー。いつか落ちるだろうか。
シャンプーで洗います。
回数を重ねるごとに油性ペンが落ちにくくなってます。
落ちにくくはなったものの、直接肌についているというよりフィルムの上に乗ってる感じなのかな?
ケロデックスクリームの実験の結論
5回目でマッキーの油性ペンが落ちにくくなったのでこの辺でまとめます。
もちろん個人差はありますが、ケロデックスクリームは手荒れ予防にすごく効果的だと思います。
美容師の場合、シャンプーや薬剤を触る頻度(例えば、ドライヤーで乾かすときに髪の毛に残ったアルカリに触りますよね)にもよりますが、シャンプー2~3回で塗りなおした方が良いかもしれないと思いました。
美容師以外にも、水仕事をする仕事の方は早めに塗りなおすと良いかもしれません。
一般的な家事であれば、ホームページにもあるように3~4時間を目安に塗りなおすと予防しやすいと思います。
- つけたてはベタっとする
- 時間が経つとベタつきはなくなるので扱いやすい
- しっとり感が好きな人には物足りないかも
- 頻繁に石けんや洗浄剤を使う人は塗りなおす方が良い
- 反対に乾燥することもある
- ガード力は大きい!
ケロデックスクリームのピンク?
【ケロデックスクリーム】で検索すると「ケロデックスクリーム ピンク」と出てきます。
ケロデックスクリームは色が薄いピンク色なのでそのことかと思ったんですが、ピンクのパッケージのケロデックスクリームもあるんですね。知りませんでした(。-∀-)
で、写真のケロデックスクリームは100gのものなんですが、ピンクのパッケージのは50gで、その他にも、ケロデックスクリームの48gもあります。48gのものは白地に青という100gのケロデックスクリームと似ているパッケージです。
ホームページでは「現在、標準品としてラインナップされている商品」と言う中に、50gのピンクのパッケージのや48gの白と青のパッケージは載っていないので、取り扱いをやめたのでしょうか。
100gのケロデックスクリームのパッケージの中に描かれている「LINEUP」にも載っていないですね。
100g以外にも4種類。
- 430g入ポンプタイプ
- 430g入ポンプ(詰め替え用)
- 500gジャータイプ
- 5kgバケットタイプ
薬局で見たことはないのですが、場所によって置いてあることもあるようです。ピンクのパッケージのは廃盤にはなっていないようですが、もしかしたら薬局で置かれない日が来るかもしれませんね。以前は東急ハンズにあったようですが、ハンズでは見かけなかったので。
これ、個人的に違うと思いますが、持ち運びに便利かどうか?って考えると、100gはちょっと大きいです。というか、、、う~ん(´-ω-`)微妙な大きさ。
鞄に入ってても気にならないといったらならないし、なるといったらなる。だとしたら小さいもので持ち運べると便利かもなぁ。とも思います。
でも、たくさん使うから100gの方で良かったとも思います。
今のことろ48gであればAmazonでも楽天でも見かけますよ。
【ケロデックスクリーム 48g】
【ケロデックスクリーム 100g】
まとめ
今回は「手荒れ予防」という点で見て行きましたが、塗った時は保湿される感じはありますが、時間が(10~15分ほど)経つとなじみます。なので、しっかり塗れてる感じを好む方には不向きかも。
ただ、ハンドクリームをつけたようなしっとり感が目的ではないので、手仕事をしやすい業務用かもな。という印象です。
いや、しっとりはするんです。シャンプーを続けるとしっとり感が減ってくかなぁ。
顔に使う時はパッチテストをした方が良さそうですが、角質の厚いひじやかかとにはすごく良いと思います。