「グレイヘア」と言う言葉も流行っていますし、美容室で働いていますが「毎月染めていた白髪染めをやめて自分の白髪だけにしたい」という方も多いです。
染めるのをやめて白髪だけにするのは大変なんですが、伸ばしていく中で「白髪が黄ばむ」という悩みを持つ方もいらっしゃいます。
元々染めていない方でも「私の白髪って黄ばんでて白くなる人がうらやましい」という方もいらっしゃいます。
「白髪の黄ばみ」白くならないのはなんで?白髪をきれいに見せるためにはどうしたらいい?
そんな「白髪の黄ばみ」について
白髪はなぜ黄ばむ?
白髪が黄ばむ理由は2つ。
ほとんどが自分が持っているメラニン色素の要素が大きいのですが、白髪でパーマをかけると黄ばむことがあります。
白髪の黄ばみの原因は『メラニン色素』
白髪の黄ばみのほとんどはメラニン色素です。
メラニン色素と言うのは遺伝で人それぞれ違うんですが、目の色と連動していると言われています。
髪の毛の色が明るい人は目の色も明るく、髪の毛の色が濃い人は目の色も濃い。これはメラニン色素の量の違いです。
なんですが、髪の毛が濃い茶色で目が青い外国人を見たことはあります。
日本人を含めアジア人の目の色は、濃い茶色、茶色、薄茶色など、ブラン系の色がほとんどですが、海外の人の目の色は薄くて緑っぽい人もいれば青っぽい人もいますよね。
でね、時間帯や気分で目の色が変わるんだとヨーロッパの友人に聞いたことがあります。面白いですよね~。
もしかしたら私たちの目の色も少し変わっているのかもしれませんよね。濃くて分からないだけで。
私の目の色は赤みが強いのか、グレーのカラーコンタクトを入れると紫になります。で、髪の毛の色もかなり赤みがあります。連動してるなぁ~。
・・・目の色の話になってしまいました(;・∀・)
で、髪の毛のメラニン色素には大きく分けて2種類あります。
- ユーメラニン:黒~茶褐色
- フェオメラニン:赤色~黄色
どちらかだけあるのではなく、この「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の割合や多かったり少なかったりで髪の毛の色が決まります。
日本人の髪の毛はユーメラニン:フェオメラニンが20:1と言われていますが、ブロンドヘアの外国人の場合は黄色が強いフェオメラニンが多いか両方とも少ないか。というわけです。
黒褐色や茶色の色素のユーメラニン。このユーメラニンの方が先に壊れやすく、赤や黄色のフェオメラニンが髪の毛に残りやすいんです。
で、これ、白髪でも同じことが言えて、白髪になっていると思っていても、薄くフェオメラニン色素が髪の毛に残っていることがあります。これがが白髪の黄ばみの原因です。
色素が薄く残っているため、一本だと白髪に見えるけど、集合体になると黄ばんで見えることは多いですよ(´▽`)
白髪がパーマ液で黄ばむこともある
たまにパーマで白髪が黄ばむことがあります。
パーマ液と言うのはアルカリで、このアルカリが髪の毛に残って紫外線やドライヤーの熱で反応して焼けてしまう事があります。
白いシャツや靴、白い綿の生地が茶色くなるのと同じ現象です。アルカリ性の洗剤で洗って洗剤が衣類に残るのが黄ばみの原因です。
美容室では、ヘアダイなどのカラーやパーマの後にアルカリ除去を行うために「酸リンス」や「バッファー剤」といったものを使います。アルカリに傾いた髪の毛を酸性に傾かせるためのものです。「中和」と言うこともあります。
白髪の黄ばみとは関係ないんですが、ホームカラーをしていると髪がパサつく人がいます。これ、カラー剤ではなくアルカリの残留が原因だったりします。
ちなみに、家でもクエン酸を薄めて酸リンスは作れますが、きしむことがあるのでちょっと注意。家でも使えるバッファー剤もあるのでそちらの方が良いと思います。
綺麗な白髪になるには
白髪の黄ばみは個人が持っているメラニン色素の影響が強いので、「白髪の黄ばみを消す」となると色素を壊すブリーチになります。
もう一つは黄色の補色を足すことです。
「白髪の黄ばみ防止」「白髪の黄ばみを取り除く」というよりも、黄ばんでしまっている白髪に補色の色を足すことで黄ばみを目立たなくさせます。
【補色】とは正反対の色の組み合わせのことですが、組み合わせることでその色の特色を打ち消します。黄色の反対の色は紫になります。
細かく言うと青よりの紫です。
つまり、白髪が黄ばんで悩んでいる方は、反対の色【紫】を入れると黄色が目立たなくなるというわけですね。
白髪の黄ばみに【ムラサキシャンプー】
ムラサキシャンプーとは、カラーシャンプーの紫色のものです。紫の色を足して黄色を抑える役割があります。
外国人のようにきれいな白髪や銀髪にしたい黒髪の人が、ブリーチをした後に使用したりカラーを長持ちさせるために使うこともありますが、「白髪を綺麗に見せるシャンプー」としてグレイヘアの方にも人気です。
このムラシャン、白髪に使う場合に気を付けないといけないことがあります。
・使い方を間違えると髪の毛が紫になる
・アレルギーがある方はジアミン配合に注意
・お風呂場はけっこう汚れます
ちょっとずつ色が抑えられていくので急に紫になることはないと思いますが、頻繁に使うと紫になりやすいです。
紫のカラーシャンプーは色々なメーカーが出していますが、ときにジアミンが入っていることがあるみたいです。これはカラートリートメントも同様で、最近ではジアミンが入っているものは減っているようですがちょっと気を付けたいところ。
ジアミンとは、カラーの色がしっかり出せたりしっかり染まったり定着させるための成分で、「気を付けたい」と言うのは、アレルギーが出る方もいるからです。(私はジアミンアレルギーあります。)
泡に色がついているので、泡が飛んでお風呂場も汚れやすいのですが、手につくこともあるのでそのあたりも注意ですね。
ナプラから出ている【N.】シリーズが紫のほかにシルバーもあって、実はシルバーの方が少し濃いんですね。「白髪の黄ばみを抑える」となると紫かと思います。トリートメントもセットになっているので一緒に使うと黄ばみが抑えやすいかと思いますよ。
ちょっと薄くなりかもしれませんが、初めてで心配な方はトリートメントだけ試してみるのも良いかもしれません。
が、そんなにすぐに染まるわけではないので、シャンプーとトリートメントで様子を見ながら使う頻度を調節すると良いと思います。
白髪の黄ばみに【ヘアマニキュア】
自分の白髪にしたい方の中には「染めたくない」という方もいらっしゃいます。
なんですが、黄ばみが出たりパサつきが気になる方にはヘアマニキュアを勧めることもあります。
透明のヘアマニキュアの色は【クリア】と呼ばれるんですが、このヘアマニキュアのクリアに青系の紫、もしくは青のマニキュアを混ぜて黄ばみを抑えます。
ヘアマニキュアは色が落ちやすいので、最初にどのくらいの濃さにするかは美容師さんと相談すると良いと思います。
慣れている方は良いと思いますが、ヘアマニキュアは皮膚につくと落ちにくいので、お店でするのがお勧めです。
まとめ
白髪の黄ばみですが、傷めないように白く見せるには
- カラーシャンプー
- カラートリートメント
- マニキュア
などが良いと思います。
白髪の黄ばみを完全に消すのではなく「抑える」という働きなので、色が落ちてくるとまた黄ばみは出てきます。ご了承を。
カラートリートメントとして「カラーバター」を選ぶ方もいらっしゃいますが、カラーバターもマニキュアと同様に初心者の方には色の配合が難しいと思います。
カラーシャンプーやカラートリートメントは、白髪を暗くするものもあるので色の違いには気を付けましょう。