美容師について

美容師として、自信から確信に変わるという事について

自信から確信に変わる

ちょっと前に、アメトーークで「ありがとうイチロー芸人」というのをやってました。

その中での、松坂投手とイチローの対決。

プロになった松坂投手がイチローを三打席連続で三振に抑えるのですが、試合の後のインタビューで「イマイチ、今まで自信が持てなかったのが、今日で、自信から確信に変わったと思います」と言うのが名言。

その後の試合でイチローに打たれてしまうんですが、この「自信から確信に変わる」って言うの、美容師も同じかもなって思いました。

後輩A
後輩A
イチローの話じゃないんですね。
私
ふふ。イチローの話も。「後悔などあろうはずがありません」はカッコ良かったけどね。「野球のことを愛した事だと思います」も泣きそうになったけどね。 

「自信から確信」。美容師としてじゃなくても、違う職種で働いている人にも同じことが言えると思うんです。

というか、美容師を長く続けてみて「自信から確信に変わった」のかな?ってことがありました。

美容師として自信をつけること

美容師として、自分の技術や接客などに自信を持つことは非常に大切だと思っています。

自信のない美容師から言うと「その自信ってどこから来るのよ!」って話ですが、技術面でも良いし接客面でも良い。根拠のない自信でも良い。

なんなら、美容師としての仕事じゃないことでも良いと思ってます。

後輩A
後輩A
ナルシストみたいな?
私
もちろんそれも良いよね。ノンスタの井上さんみたいな!

何か自信がある人も、根拠のない自信を持っている人も、くよくよと自信がない人に比べて行動力が違うと思うんです。

一人一人性格も違えばやり方も違うし、「自信家になれ」っていう事ではないんです。

何でも良いから、ちょっとしたことでも自分に自信があることを持つこと。これ超大切。って思います。

美容師として自信を付けるには

後輩A
後輩A
何でも良いからって言うのが分からない人もいますよね?
私
そうだよね。

私としては、「自信」というのは「量」だとも思っています。

以前何かの例に例えたんですが、林修先生が言っていたこと。

よく「先生、僕はどうして成績が伸びないんでしょう。」と相談してくる生徒がいます。

その子の勉強内容を見ると、成績が良い子と比べて勉強量が全然違います。

自分では勉強しているつもりでも、全然足りてない。「自分はこんなに頑張っているのに」と思うことで伸び悩んでしまう。

効率の良さもあるんですが、絶対的な練習量って美容師にとって本当に必要で、頭ではわかってるけどそれを体で覚えるのって練習量なんですよ。

美容師だけじゃないと思うんです。料理人とか大工とか、工場勤務の人とか。野球もそうでしょ?

いや、野球だけじゃなくてスポーツ全般ですよね。

私は学生の頃バスケ部でしたが、あれほど毎日練習してたのに、練習量の大切さを美容師になって忘れてました。

器用、不器用もあるんだけど、私としては練習の内容も大切だと思ってるんですが、それでもやっぱり、自分で気づくには練習量なのかなって思います。

感覚を覚えることは自信につながりますよね。

心が折れることがある

専門学校で毎日何十回とワインディングをして、カットの練習をして、「自分はできる」って思ってても、それでも美容室に入って接客して、心が折れることがある。

むしろ、そうやって辞めていく子の方が多い気がします。

同僚A
同僚A
自信満々からの挫折ね
私
挫折よ。

その時、どうやって自信を取り戻すか。っていうのが大切で、その前に辞めちゃう子は本当に多いです。

美容師に限ったことじゃないですよね。どんな仕事だって挫折することはあるわけです。

東大生のテレビを見てても思いました。東大に入ったら自分よりも勉強のできる同級生がいっぱいいて挫折。

挫折。しないよりはした方が良い。と思います。

心が折れそうになった時に支えてくれるのって技術。技術面って言うのは美容師として大きいんじゃないかと私は思います。

人間関係が嫌でも、技術があったら他の美容室で働けるもの。

自信と確信の違い

「自信」と「確信」の違い。

広辞苑によると、「自信」とは

自分の能力や価値を確信すること。自分の正しさを信じて疑わないこ心。

「確信」とは

かたく信じて疑わないこと。

両方比べてもちょっと分かりにくいですよね。

自信というのは自分の中にあるもので、確信というのは自分の外にあるものだと思ってるんですが、これは私の見解です。

自信を持つのは根拠のない自信でも何でも良いって言いましたが、それは自分の中の自分に自信を付けるため。

で、自信じゃなくて確信を持つのは、他の人とか周りからの評価です。

他人からの評価じゃない確信もあると思います。松坂投手みたいにイチローから三振をとったのもそうかも。

他人からじゃない確信ってけっこうあるんですが、それは、絶対的な数字みたいな。裏付け的な。

後輩A
後輩A
ちょっと何言ってるか分からないんですが・・・。
私
おっ!久しぶりに出たね!サンドウィッチマンの富澤さん!!

いや、ちょっと抽象的になってしまいましたが、自分が良いと思ってても周りからは「それってどうなの?」ってことがあると思います。

つまり、それは、美容師としてどういう風に現れるかと言うと、数字なんですよ。もしくはやはり、周りからの評価。

つまり、周りからの評価は最終的に数字につながるというわけですね。

【美容師】として確信すること

美容師は毎月の指名数やリピート率も気にしないといけないと思うんです。

もちろん指名数やリピート率を意識して働いている美容師は多いと思うんですが、気にしてない美容師もけっこういます。

で、気にしてる人はやっぱり数字に表れるし、気にしてなくて働いている人は伸び悩む。

じゃぁ、どうやって指名率やリピート率を上げるかって、それは試行錯誤することだと思うんです。

こういう話をすると

「じゃぁ、アシスタントは関係ない」って思う人もいるんですが、そういう事ではないんです。

アシスタントだって指名されることもあります。シャンプーもマッサージも上手ければ、カットもお願いしたくなるものです。

後輩A
後輩A
器用ってことですか?
私
一概にそういう事でもないんだけどね。

【試行錯誤】の話

アシスタントの時に、同期や後輩のアシスタントでマッサージやシャンプーやパーマやカラーの指名がついている子が何人かいました。

もちろん指名がついていないアシスタントの方が多かったので、「アシスタントだしね」って思ってました。

「じゃあ何が違うの?」って思ったのはスタイリストになってからです。

アシスタントの頃に指名があった子たちは、指名がつくのも早いんです。

そこから私の苦悩は始まります。

何が違うのか分からなかった。指名を付けるために試行錯誤をしました。美容室側からも指名率のことも言われるんですよ。

後輩A
後輩A
どういう風に言われるんです?
私
「今月はもうちょっとだね」とか「この月はどうやって増えたの?」とか。

結局会社員だからね。数時は求められるんですよ。

でね、試行錯誤というのは、色々。

新規のお客様に対しどういう態度で接するか、指名のお客様になった時に「何が良かったのか」という事を考えたり。色々。

毎月、「今月はこういう風にする」って決めたりしてました。

 

イチロー選手が元日ハムの稲葉選手にインタビューされたことがアメトーークで出ていました。

トレーニングで体を大きくしてそれを活かす」という内容。

全然だめでしょそんなの」とイチロー選手。「自分の持って生まれたバランスが絶対ありますから、それを崩しちゃだめですよ。トラとかライオンとかウェイトしないですからね」と。

筋肉が大きくなっても、それを支えている関節や腱は鍛えられない。だから重さに耐えられず壊れる。と言う理論。

人体を理解すると動きとかトレーニングに大分差が出る。と。

でもね、イチロー選手もウェイトトレーニングをけっこうやったらしんです。

ウェイトトレーニングをやって体が大きくなると、スウィングスピードが落ちると。で、シーズンになるとウェイトトレーニングをする時間が無くなって体がやせてきてスウィングスピードが上がる。イチロー選手。

そういう失敗を重ねて、6~7年は同じことを繰り返したそうです。

また、ミスなしではそこにはたどり着けないと。もしたどり着いたとしても深みは出ないと。

「無駄なことは結局無駄じゃない」

そんな名言だったんですが、これって、美容師の世界でもそうなんじゃないかと。美容師だけじゃなくて他の仕事でもそうなんじゃないかと。

試行錯誤って大切なんです。

試行錯誤の上で理解すること。これ、マジで大切だと思うんです。

そうやって自分に一番良いバランスが分かるっていう事が大切なんです。

自信から確信に変わったこと

美容師は売り上げでお給料が決まるシステムのところが多いと思うので、指名があれば安定すると思います。

「指名数か?」と聞かれたら、「指名数だ」と答えるかもしれません。

そんな中で、自分の中の自信が確信に変わったのはやっぱり指名数です。

あるときから右肩上がりにグインと伸びました。

【やったこと】

・その人の気持ちを分かろうとしたこと
・技術面ではとにかく丁寧に

他にも細かいところに気を使ってはいましたが、大きく言うならこの2つです。

クーポンで来たけど「次に指名できますか?」と聞かれることも増えました。

簡単なようで難しい。難しいようで実にシンプル。私はそう思ってます。

同僚A
同僚A
押し売りがない感じとか、信頼につながるのかもね
私
それもある~。指名は増えるけど店販を売るの苦手だった~。

店販を売るというのも試行錯誤。どうやったら変な感じにならないように買ってくれるか。

やっぱり頭で分かってても実際にはうまくいかないことも多いし、体験してみないと身に付かないことの方が多い。

技術があっても指名がつかない美容師もいるし、技術はソコソコだけど人の気持ちが分かるからものすごく指名がつく美容師もいる。

私が働いていた美容室の人に、「技術はまだまだなんだけど、大学卒業して、一般的な会社に入ってから美容師になった人の方が指名数が良かったりする」と聞いたことがありました。

後輩A
後輩A
どういうことですか?
私
自分が美容師じゃないときに美容室に行って思っていたことをやったって話。
後輩A
後輩A
はい?
私
考え方が美容師よりじゃなくてお客様よりなんだよ。

だからつまり、技術面での自信が必要って話もしましたが、人の気持ちを分かるのってそれ以上に大切で、そこを忘れてしまっている美容師もいるんじゃないかってことです。

まぁ、そんなわけでやり方は人それぞれです。

もう一つ言えるのは、イチローが言ったように「愛すること」だと思ったり・・・。

「美容師なんてクソですわ」って思って美容師してる人には指名はつかない。と思う。伸び悩む原因だったりするよね。

まとめ

なんだかうまくまとめられたか分からないですが、確信できる何かがあったら伸びたりします。

で、その何かって言うのは、続けたからこそ分かるものだったりします。

でもね、自信が確信に変わっても打たれてしまう事だってあるんです。

・丁寧にすること
・考えてやってみて分かること
・分かったことが感覚として体に染みついていくこと
・愛すること

確信が持てるようになるのは、この繰り返しなんじゃないかと思う。

たまたま見ていたアメトーークで思ったことでしたが、「誇りを持ちたいよね。」って話でもありました。