美容師は離職率が高い職業ですが、その理由は「自分の時間がない」「給料が安い」「腰痛」「手荒れ」などという大きな理由があります。
そう。手荒れで悩んでやめる美容師は多いんです。
美容師だから美容師の情報を集めてしまいますが、他にも手を酷使している職業の人も同じですよね。
もちろん理容師も同じように手荒れで辞める人もいると思います。私は調理師や看護師、保育士の友人がいますが、やはり手荒れで悩んでいる人も多いですし、いとこはトリマーで、手荒れで離職するスタッフもいるんだそう。
仕事を辞めるってくらい、それだけ「手荒れ」と言うのは深刻な問題なんですよ。
手荒れがひどくなると精神的にも苦痛
私は美容師で、精神的にもやられたこともあるし、腰痛や腱鞘炎などで悩んだことがありますが、手荒れは本当にやばかった。
精神的なストレスって体に出ます。
胃痛、下痢、抜け毛、白髪、湿疹などなど。長引くとどんどん体が弱っていきます。アレルギーの症状もひどくなります。毎日歯を食いしばって寝てるので朝起きると歯ぐきから出血してます。後輩は電車に乗れなくなりました。同僚は店からの電話で手が震えると言ってました。
ストレスから解放されると良くなることも多いのですが、精神的なストレスって体から変えると良くなることがあるんです。
ストレスには運動が良いとか発散することが大事とかって言うでしょ?これ、本当にそうで、体力があるとメンタルも強くなるんですよ。
もちろん運動や筋トレだけで嫌な人間関係が変わるわけじゃないですが、考え方が変わったらストレスがたまりにくくなるかもしれませんよね。
で!
体からやられている場合は別なんですよ。
今回の場合は手荒れですが、腰痛や腱鞘炎もそうで、精神的なところを鍛えたら良くなるのか?って言ったら良くならないでしょ?
手荒れがひどくなっていくと精神的にやられます。精神的にやられてるから運動や筋トレで手荒れが治るのか?って言ったらならないですよね。
手が荒れるから精神的にきちゃう。精神的なストレスから体の違う場所に出ちゃう。
もう、スパイラルです。
気合とか気力では何の解決にもならない。だからやばいんです。
手荒れがどんどん広がる
私の場合、最初は「あれ?少しカサカサしてきたなぁ」「ちょっとブツブツが出てるなぁ」くらいでしたが、日に日に悪化していくんですよね。
対策はしていたか?と聞かれれば、ハンドクリームやワセリンは塗ってました。
今思うと、ハンドクリームやワセリンで良くなるなら大したことなかったと思うんですが、それで良くならないのに放置しちゃったんですよね。
小さいものを放置したら大きく成長してしまったんです。
数か月後には、手首より先はカッサカサ。指の間や指先に水泡。手首から上に上がってきて、腕の内側3分の2ほどまで荒れてました。
腕の内側が荒れてしまっていた原因は分かってます。シャンプーで頭をのせる部分です。
「抱え込むんじゃなくて手の平で持ち上げれば?」というアドバイスもありましたが、慣れなんでしょうね。手の平だとお客さんの頭が安定しなくてダメでした。
どんどん広がっていく手荒れは止まらなかった。
手荒れの痛さやかゆみで夜眠れない
手荒れが良くならない理由に、「知らない間にかいてしまっている」と言うこともあります。
手が荒れて痛みもありましたが、とにかくかゆみが酷かったんです。
寝ている間に無意識にかいてしまい布団が赤くなっていたことはしょっちゅうで、起きてる時も無意識にかいていて、同僚に「ダメ!」と止められたり。
辛いのは夜眠れないってことで、眠りにつくと体が熱くなってかゆさが増すんですよね。痛みも同じで、布団に入って動いてないと状態だと、なぜか手がジンジンして寝られなかった。
夜眠れないから朝も起きれないし、昼間はとにかく眠い。集中力が散漫になります。
精神的にやられてた時も寝られない日が続くことが多かったんですが、寝られないのもすごくつらい。睡眠の大切さよ!!
皮膚科へ行っても良くならない
もしかしたら初期段階で皮膚科へ行っていたら良くなってたかもしれない。と思うこともあります。
私はそうだったんですが、「手荒れひど~い」って悩みだしてから皮膚科へ行く人も多いと思うんですよね。
もらう薬はステロイド。最初はおさまるけど、いつしかぶり返したり、もはやステロイドも効かなくなっちゃって。
神頼み的に皮膚科へ行ったのに良くならない。もう、これは絶望しかないんですか?私の人生に希望はないんですか?ってめちゃくちゃ悲観的になってました。
手荒れがひどくなる一方「じゃあ辞める?」
どうにも打つ手がなくて、結局「辞めようかな」ってなる人もいると思います。
気持ちを切り替えてスパッと辞める決心があれば、それはそれで良いと思います。
美容師の仕事は好きだし本当は続けたい。でも手が荒れてしまう。って言うのが悩みどころですよね。
一応、手荒れの対策も書いてるので参考になれば。
個人店だからこそ
手荒れがおさまっていた頃の話なんですが、それは大型店舗から個人店に移ったことは大きかったです。
一つは、絶対的な仕事量の差。
個人店だからと言ってお客様が少ないわけではありませんでしたが、シャンプー台による仕事の数はかなり違いました。
場合にもよりますが、大型店だと上にいるスタイリストのヘルプをすることが多かったので、必然的にシャンプー台の仕事が多かったんです。
もう一つは、店主がかなり気にかけてくれていたことです。
カラーの後のシャンプーとかは、店主の手が空いているときは手伝ってくれたり、手袋をつけてシャンプーをすることをお客さんに説明してくれたりと、気遣ってくれてました。
個人店は違う場所でも働いていたことがありますが、その個人店の店主は、自分も手が荒れてひどかったこともあって、使うものにこだわってました。
シャンプーの種類はオーガニック系の物を取り寄せたり、パーマ液やカラー剤も肌に優しいものを選んでましたね。
自分でお店を出して独立してから忙しくて手が荒れてしまう人もいるんだけど、商品にこだわってみるのも良いと思うんです。経費とかもあると思うんですが、自分を守るのって大切ですよね。
ノンジアミンカラー専門のお店に再就職
手が荒れる原因はシャンプーや薬剤などの過剰接触が多いと思いますが、アレルギーの場合もあります。
多いのはカラーで使われるジアミンのアレルギーやヘナのアレルギー。
近所に「ノンジアミンカラー」と看板が出てる美容室があって、自分がジアミンのアレルギーって分かるまではその看板の意味が分からなかったんですよね。
最近はジアミンのアレルギーの人も多いのかな?ノンジアミンのカラーを取り扱う美容室も増えてます。そういうお店で働くと言うのも手だと思うんです。
もちろん、ノンジアミンカラーは取り扱ってるけど、普通のヘアダイも取り扱ってるとなると一緒かもしれないんですが、調べてみると良いと思う。
自分がジアミンやヘナのアレルギーがあるからって、そういったお客様のための専門店みたいにしてる美容室のブログを読んだことがあるんですが、やっぱりこだわってたよ。
分かってくれる人がいるって言うのは大きいと思うんです。
手荒れでやめた美容師の転職先
手荒れが原因で、もう、シャンプーもしたくないし、薬剤には触れたくない。でも、美容と言う仕事には携わっていたい。という人もいるでしょう。
私は一時期そういう風に思ってました。
全然違う職種に転職する同僚もいましたが、美容関係の仕事に就く人もいましたよ。
カット専門店
シャンプーや薬剤を使わないで美容師の資格を活かすとなると、やはりカット専門店というのは頭に浮かぶと思います。
最近は色々なカット専門店もあるし、正社員じゃなくてパートやアルバイトといった形で働けるところも多いです。
カット専門店で働きだした友人に聞いいたら、
・カットする人数は数倍
・休憩が確保されている
・歩合じゃなくて給料制
・指名がないのは楽
だそうです。
その友人の性格もあるんですが、指名や売り上げを気にしないで良いのは楽だし、煩わしいことがなくなった分気持ちも楽なんだそう。
その代わり、カットする人数はハンパないとも言ってました。が、確実にカットの技術は上がってると。
大変なのは大変だけど、手荒れで悩んでカット専門店で働く美容師は意外と多いんじゃないかなぁ。
美容ディーラー
私の同僚でディーラーに転身したのは一人だけ。
業務内容を聞いたらけっこう大変そうで、営業的な感じ?が多いのかな。
スーツだし、勉強会も多いし、資料作らないといけないし、美容師とは仕事が違うから慣れるまでが大変かもしれませんが、知識は増えると思います。
「こういう時って何使ってどうしたら良いんだろう?」ってその同僚にけっこう相談してました。
その同僚は薬剤とか成分とか好きでっていうのもありましたが、やりがいはあると思いますよ(*’▽’)
美容室のフロント
女性の場合は美容室のフロント(レセプション)として働く人もけっこういますよ。
美容室のフロント業務も細かく大変で、フロントを辞めたいっていう悩みの人もいたなぁ。・・・(-_-)
でもね、美容師から美容室のフロントに転身するのは、お店の流れや予約の入れ方を知っている分有利です。フロントがいないお店で働いているとしたら分かってるから余計に有利ですよ。
「美容室でお店を回してるのはフロント」と教わりました。
結婚式場
メイクや着付けを活かして結婚式場の美容部員になった専門学校の時の友達がいます。
もともと美容師の時にメイクの勉強もしてたらしいですし、スキルありきな所は大きいかもしれませんが、メイクができなくても美容師免許があると言うのは就職に有利だそうです。
スキルは、あるに越したことないですよね。メイクや着付けなどを勉強するのも良いと思います。
まとめ
手荒れは辛いんだ!
手荒れがひどくても私が美容師を続けてたのって、美容師しかできないっていうのが頭にあったんですよね。でもね、対策をおろそかにしてたって言うのもありました。
手荒れがひどくなる前に転職するのもあり!
上で出した転職以外にも、まつエクやセット専門店、かつらやウィッグを取り扱いサロンなどもありますよ。
続けるとしたら対策は必須!!