美容師として働ていると、「人との距離感」という点において麻痺してくるのかもな。と感じることがあります。
美容師は休む曜日もバラバラだし、気がついたらよく遊ぶのも美容師。
だからこそ、美容師じゃない友達に「美容室で触られるのって普通なの?」などと聞かれ、「え?普通じゃないの?」となることもあります。
髪の毛にしてもボディタッチにしても、「触られる」という事が不快に感じる人もいると思いますし、緊張してドキドキしてしまう人もいると思います。
「触られる」という事に置いて自分の経験で思い出すのは、コンビニやスーパーでのお会計時、レジで手を握られることです。
感覚としては似てる気がします。
やたら触られるのはわざと?好意があるの?
「やたら触られる」。美容師側したら「やたら触る」。
これ、わざとってことはないと思いますが、わざと触っているのであれば好意があるのかもしれません。
見てて分かりやすいのは、そのお客様に対して接客時間が長い美容師。
これは美容師として同じ場所で働いているから分かるんですが、お客様は他のお客様と比べることができないので分からないかもしれません。
好意と言っても色々で、「話しているのが楽しいから」「気が合う」「かわいいから・かっこいいから」など、そこに恋愛要素が入っていないことも多いです。
例えば、男性美容師が男性のお客様を担当して、気が合って接客時間が長いこともあります。女性同士も同じです。
髪の毛がきれいでずっと触っていたいというケースもあるかもしれません。
気持ちわるっ!と思うか、ドキドキする!と思うかはそれぞれだと思います。
「彼氏がいるの?」「彼女いるの?」「普段何やってるの?」「好きなものは?」みたいな会話。これは好意があるのかの判断は難しいです。
会話の流れで普通に聞くこともあるし、そういう会話が得意分野の美容師もいます。
やたら触るけど何でもない場合もある
基本的に人に触るという事に慣れてる美容師が多いんじゃないかとも思います。
髪の毛に触られるのは仕方ないにしても、やたら触るのってどうなの?ボディタッチって普通なの?って思いますよね。
ちょっと見ていきたいと思います。
肩に手を置く
美容室で肩を触られるとき。
例えば、「こんな感じでどうですか?」とカットの仕上がりで肩を触られる。カラーやパーマなどの待ち時間に「大丈夫ですか」と言われ同時に肩にタッチされる。
男女問わず肩に手を置く美容師、見たことはあります。
美容室じゃなくても肩に手を置いてくる人っていますよね。
- 「頑張れ!」と肩にポンッと手を置く上司。
- 「大丈夫ですか?」と肩にポンッと手を置く後輩。
- 「久しぶり~」と肩を撫でてくる友人。
美容師が肩に手を置くのも同じだと思います。
気を許している人には何も感じませんが、「何触ってんのよ!」ってなる人もいます。嫌いな上司にされたら「ヤダ!セクハラ!!」ってなっちゃうかもね。
癖だったり、合図かもしれないので、嫌な時は「体に触られるの得意じゃないんで。」などという事を担当美容師にお勧めします。
顔に手が当たる
顔に手が当たる美容師。いますよね。
髪の長さにもよりますが、特にボブやショートなどの顔周りをカットするときに顔に指が当たりやすいんです。
私は髪を切ってもらっているときに、「この人顔に指が当たるタイプだ」と分析してしまいます( *´艸`)
耳周りをカットするときに多いんですが、ハサミを安定させるために小指を顔にくっつける人はいますよ。ハサミを安定させるために、カットするときに背中に指を置く人もいます。
男性美容師に多いかもしれません。
女性としては「お化粧が落ちる」「髪が顔につく」と不安になってしまうこともあると思います。
私は初めて顔に指がガンガン当たりながらカットされたとき、「え?えぇ?」と思いました。
そういうことを知らない男性美容師に多い気がしますね~。
間違って胸にあたってしまうケースもある
左右の髪の毛の長さが同じか見るときに、髪の毛を前に持ってきてチェックすることが多いんですが、間違えてお客様の胸にあたってしまうことがあります。
もしくは、仕上げのセットで毛先からスタイリング剤を付けるときなども。
美容室によっては、お客様に毛がついてしまった時に払うための毛払いのブラシがあって、このブラシが当たってしまうこともあります。
もちろん気を付けてはいますが、わざとではなく、うっかりというケースはあります。
男性美容師にされたら、女性は驚きますよね。
本当にたまたま胸に手が当たってしまうことがあって、「すいません💦本当にすいません💦💦」と謝るか、何事もなかったかのようにしてる人もいます。
同僚がバックルームに崩れるようにして入ってきて、「お客さんの胸に触ってしまった~~💦」と、自分でものすごく反省していました。
私の周りにはわざと胸を触るような美容師はいなかったものの、どんな人がいるかは分かりません。毎回触られるとかであれば、わざとかもしれません。気を付けて!
髪の毛を触りながら考えているケースもある
「この美容師、すっげー髪触るな!」という美容師もいます。
カットやカラーやパーマの前であれば、「毛質を読んでいる」とでも言いましょうか、考えてるかもしれません。
毛質というのは十人十色で、同じカラー剤を使っても同じような色になるとは限りません。パーマ液も同様です。
一応、「こういう風になる」という傾向はありますが、判断が難しい方もいらっしゃいます。
そういう時に、「この薬を使ったら赤みが出るから、青をこのくらい足して」みたいな感じで、すごく考えることもあります。
美容師も人に触るのは緊張する
「髪の毛をやたら触る」「ボディタッチが多い」とは別に、「触り方が気持ち悪い」という方もいらっしゃいます。
私は、担当したお客様に「あの子大丈夫?触り方がちょっと」と、マッサージをしたアシスタント。
後でそのアシスタントに、「さっきのお客様にマッサージのことを言われちゃったんだけど、私にやってみてもらってもイイ?」とマッサージをしてもらいました。
確かに気持ち悪い感じがする。なんだかぎこちない。すごく不自然で動きも怪しい。
「もしかして緊張してる?」と聞いたら、「人に触るのが慣れてなくて」と。
そのアシスタントの子は、入社して2~3ヶ月でした。シャンプーも緊張するみたいで、一生懸命でさらに緊張するから近いんです。
触り過ぎたり不自然だったり、触ってるのか触ってないのかって感じって気持ち悪く感じますよね。
緊張してるのかもしれません。
例外
私が働いていた美容室の上司が独特で、首にかかった毛を口でフッと飛ばすんです。
これ聞くと「気持ち悪い!」って思うかもしれませんが、指名も多くて予約が取れないくらい。
色を売っているわけでもなく、言葉巧みなわけでもない。
ただ、カットは超がつくほどうまかったです。
お客様も最初はビックリされる方もいらっしゃいますが、何度か来店されると慣れるようです。
多分、違う美容師だったら「気持ち悪い」と思われるであろう行為ですが、人徳なんでしょうか。こういう人をカリスマと呼ぶんだろうな。
髪の毛に触れるのは普通
美容師じゃない友人と会うと、「髪の毛に触れる」という事に対し、異様に慣れている自分がいることに気付きます。
職業病と言っていいかもしれません。
いや、「かもしれない」ではなく、職業病です(。-∀-)。
例えば飲み会で、男の子が女の子に、もしくは女の子が男の子に、「髪いいね」なんて言って触ってても何とも思わないんですが(触り方にもよりますが)、美容師じゃない友人に言わせると「思わせぶり」「あざとい」。
そりゃぁそうか。確かに。と、後で気づきます。
美容室以外でも髪の毛を触るかと言えばそんなことはありませんが、慣れている美容師さんは多いと思います。(個人の意見)
まとめ
美容室でやたら触られる行為。
美容師は当たり前のように接客していることもあれば、好意があって触っている可能性もないことはないと思います。
「人との距離感」は、他の職業の方に比べると近いかもしれないなぁ。と言うのは個人的な意見です。
「ちょっと気持ち悪いな」と思うこともあるかもしれませんが、そんな時には同性の美容師を指名することもできますよ。