美容師の職業病として挙げられる一つ「腰痛」。腰痛がひどくて辞める人もいます。
何もしてないのに急に来る鈍痛。しくしくと常に違和感のある腰。きついですよね。
私も腰痛には悩まされていました。寝られないくらいの違和感と痛み。「これって治らないの!?いつまで続くの!?」って思ってました。
私の知っている限りでは、長引くひどい腰痛に悩まされているのは男性に多かったんです。
なんで男性に多いのかっていうのが疑問で調べたら、筋肉量の違いみたいです。男性の方が筋肉が多い分腰痛になりにくいと思いきや、筋肉が多い分「硬くなる筋肉も多い」からなんだそう。
あとね、腰痛って言うのは普段の姿勢(歩き方、寝方、座る時の姿勢、立ってる時の姿勢など)が原因のことが多く、自分で作りだしてしまっているらしい。
やっぱり生活の中の姿勢から治していくのも大切なんですね。ヘルニアの場合はお医者さんへ。
そんな腰痛について。
美容師の腰痛原因
腰痛の原因は様々ですが、基本的に姿勢の悪さもあります。
先輩に聞いたので納得したのが、学生の頃にしてたスポーツ。
それは、子供の頃からとか学生時代とか、骨の成長期に球技をしていたことのある人は姿勢が悪くなるというもの。
想像してみてください。球技での構え。特に守備の方。
まず、守備をしているときは腰をかがんでいるという事。
腰がかがんでいるのに顔は前にむいていて、顔は前にむいた状態だから首が曲がる。で、肩も内側に入っちゃう。
若い頃にこういった姿勢をキープしていると、骨がその形になりやすい。若い頃は筋肉で補えていたものが、年齢とともに筋肉が衰え体に出てしまうというわけなんです。
この姿勢が癖になっているとカットの姿勢も悪くなっちゃうんですよ。
美容師の腰痛原因1 立ちっぱなし
立ちっぱなしと言ってもショップ店員さんや受付の人と比べて、美容師は動いている方なので同じ姿勢をずっとしているわけではないと思います。
これも姿勢。
カット中。カラー中。パーマ中。立っている姿勢が良くないと腰に負担がかかります。
どちらかと言うと首から来てるんじゃないかな?って思うところもあります。
立ちっぱなしで上司や先輩の仕事を見てるというのもありますが、その時の姿勢も大切ですね。サロンに立つ姿勢が悪いのはけっこう目立ちます。
人間は、まっすぐ立つよりどちらかに重心を置く方が楽なんだそうです。
片方の足に体重をかけていたり、足をクロスさせていたりしてませんか?
意識するというのは大切です。
美容師の腰痛原因2 座りっぱなし
美容師、実は座り仕事?
お店によって違うと思いますが、私が働いていたところでは丸椅子を使用していました。
お客さんを待っているときはバックルームで座っている。カットするときは丸椅子に座っている。
そんなスタイリストは腰痛に悩まされていることもありました。
椅子の上り下がり度合いにもよりますが、必要でなければ丸椅子を使わないようにして対処してたスタイリストもいましたよ。
お客さんのイスを上げて目線を合わせることも重要でしょうかね。
美容師の腰痛原因3 ポーチ(シザーケース)
シザーケースを腰につける人も多いと思います。
ハサミを何丁入れているか、コームが何本入っているか、ブラシやダッカールなど多くないかにもよりますが、けっこう重いですよね。
毎日片方の腰に重さがあるというのは負担になります。
ワゴンの数も決まっていると、「ハサミを置くだけで使わないで」という文句もあったり・・・。
委託業務のお店では自分のワゴンを買って持ってきてた人もいました。
あと、シザーケースで腰が締めつけられてしまうのも原因だと思います。血流が悪くなってしまうんですよね。
たくさん入ってると安心しますが、その時に使う道具だけ入れておくというのも手かもしれません。
美容師の腰痛原因4 シャンプー台
まぁ、だいたいコレですかね。
恐ろしいほどの中腰!!
アシスタントからスタイリストになったら、シャンプーをする回数も減って腰の痛さがなくなったという美容師は多数。
最近ではサイドシャンプーではなくバックシャンプーが増えています。
バックシャンプー台の方が腰に負担がかかりません。
私は背が高い方なので、サイドシャンプーの台が低くて辛かったです。反対に、背が低く背伸びしながらシャンプーをしてる子もいました。
整骨院でこんなことがありました
腰が痛くて毎週休みの日に整骨院に通ってたんですが、通い出した頃に、「首も腰もストレートだから気を付けてね。」とは言われてました。
ある時、「前から思ってたんだけど、この骨の曲がり方はなんでだろう?」と言われたんです。
右の肩の方が上がっていて前に出てる。右が前に出てるから、背骨が右にねじれてて肩甲骨の位置も違う。背骨が右にねじれてるから骨盤も右の方が出てる。
それとは関係なく、手首も足首の関節もグラグラだね。とも。
と言ったら、「なるほど!」と先生は驚いてました。そして「この手首のグラグラはシャンプーか」とも。
もしかしたらカット、カラー、パーマの姿勢で右腕が上がっているのも関係していたかもしれません。
もうさ、プロスポーツ選手みたい。
先生には「同じ姿勢を反対でもやると良いですよ」と教わったので、バックルームで左を向いてシャンプーの形をずっとしてました。
そして、最近違うところで聞いたのは、反対の姿勢をしてもほとんど意味がないんだそう。
結局ね、バランスなんだそう。正しい姿勢じゃない姿勢の反対の姿勢。余計に自分のバランスを崩すとかなんだとか。
もう、何が良いんだかわかんない!
腰痛の原因は腰以外?
姿勢の悪さはかなり関係してると思いますが、腰痛の原因は不明なことが多いんだそうですよ。
腰痛になる原因の一つに、体の固さもあるようです。関節が硬くなっちゃうんだって。
ある本を読んでいて知ったんですが、関節には2種類あるんだそうです。
それは、「モビリティ関節」と「スタビリティ関節」です。
≪モビリティ関節とは≫
大きな運動に適している関節で、前後左右に動き可動域が広い関節。
≪スタビリティ関節とは≫
可動域の幅に制限がある関節で、安定性のある関節。
この2つの関節は、互い違いに存在しているとのこと。
現代人は、座りっぱなしや姿勢の悪さで、スタビリティ関節である腰椎の関節をモビリティ関節として使ってしまうことが肩こりや腰痛になりやすいんだとか。
美容師の腰痛対策は背筋とストレッチ
例えばお風呂で温まるとか、部分的に湿布で冷やすとか、マッサージに行ったりベッドを変えてみたり。色々と工夫をすると思いますが、職業病としての腰痛はそんなもんじゃ解消されないのではないでしょうか。
やっぱり一番は筋肉をつけることです。
腰痛で悩まされている男性スタッフは、医者に「背筋を付けた方が良い」と言われ、ジムに通い背筋をつけたところ痛みも減り楽になったそうです。
そのスタッフはいつもコルセットを付けていたんですが、コルセットなしでも仕事ができるようになっていました。
最初は併用してたみたいです。
そして、今はソフトマッチョです・・・(。-∀-)
「コルセットは自分の筋肉を使わなくなるから良くない」とも言いますが、「コルセットが無かったら余計にひどくなる」というお医者さんもいます。
私も後者の考えで、痛くて痛くて仕方ないのに、コルセットもしないでいると筋肉の炎症がひどくなると思います。
私も運動をするようになってからの方が腰痛は良くなっています。
周りを見てると、運動が好きなスタッフは腰痛少ないかもしれない。
筋肉を付けるには
背筋を付けるのはジムに通わないといけないの?と思うかもしれませんが、お家でも大丈夫。
お勧めはバランスボールです。
大きいのを置くと部屋の中が狭くなってしまう。という欠点もありますが、けっこういいですよ。
あとストレッチ体操も必要かも。
ストレッチは簡単なものから
筋肉がつくと体がかたくなっちゃうんですよね。そこで柔軟にするためにもストレッチを。
先ほどもありましたが、腰ではなく胸骨や股関節を中心にストレッチすると良いかもしれませんね。
例えば胸骨なら、腕を大きく上げて左右にそらすだけでもOK。
股関節が硬いスタッフはけっこう多かったです。
これ、美容師だけじゃないと思うんですよね。
家でもできる股関節のストレッチはイチロースタイル。
大切なのは続けること。
忙しくてそのまま寝ちゃったりするんですよね。ルーティンにすると良いかも。
筋肉のつけかたもストレッチも、間違ったやり方では反対に痛みが増してしまうこともあるので、筋肉を傷めないように!
まとめ
美容師の腰痛は職業病と言われてしまいますが、自分で治すことも可能です。
普段の姿勢も超大事です。
私は、体を整えるのも仕事のうちだと教わりました。
アスリートだよ。本当に(;´∀`)