美容師として初めて働き出したころ、最初の壁が「電話対応」でした。
初めて働く場所と言うのは分からないことも多いですし、お店のシステムにも慣れてないし、何をどうすればいいか分からないことがいっぱいですよね。
その中でも、「電話対応」はすごく苦手で、毎日、練習させられてました。
いや、させてもらってました!
美容師の仕事も大切ですが、お店の印象を左右してしまう電話対応は、けっこう重要な仕事です!
新人美容師が電話に出られるまで
働き出してから、雑用や掃除など、1つ上の先輩に習います。空いてる時間帯にフロントに入り、フロントの人にフロント業務も習います。
まずはフロントでの雑用から、来店されたお客様とのやりとりなどです。
フロントで電話対応も習いますが、予約の流れを説明されます。
- 日にち
- 指名はあるのか
- 時間帯
- 施術(カット、パーマ、カラーなど)の希望
それに加え、スタイリストが空いてる時間帯や施術の時間を見て、予約がかぶらないようにしなくてはいけません。
言葉使いや口調も良く注意されました。
「あっ」や「え~っと」など、無意識だったりとっさに出てしまう言葉も失礼になることがあります。
これらをクリアして、初めて電話に出られる。
というのが、初めて働いた美容室のやり方でした。
美容室【電話対応マニュアル】
私が働いていた美容室では、【美容室電話対応完全マニュアル】みたいなのは無かったんですが、フロントさんから流れと大切なことなど教わりました。
電話対応が苦手な美容師さんたちの参考になればと思います。
1、電話の出方
電話の出方はお店で違うかもしれませんが、私が働いていたところでは、言うことが決まっていました。
「お電話ありがとうございます。○○(会社名)○○店(店舗名)、○○(自分の苗字)が担当いたします。」
以前は自分の名前は言ってなかったんですが、信頼感、安心感、クレームなどの理由で自分の名前を言うことになりました。
「コールは2~3回で出ること。」というのも習いました。
目の前で電話がなっても1コールで出ない。というのも大切だそうです。
こちらが1コール鳴っていても、電話をかけてきている側の呼び出し音が鳴ってないこともあり、そう言った場合に相手が急に出ると驚くからなんだそうです。
4コール以上になった場合、「大変お待たせいたしました」を付けることも大切です。
2、お客様の必要なことを聞く
電話で予約を聞くときに「流れ」と言うのがあると思いますが、これもお店によって違うかもしれません。
私が習ったのは、効率の良い予約のとり方でした。
1、希望の日にちを聞く
予約を用紙に記載するのかパソコンで打ちこむのかでも同じで、はじめに日にちのページを出していた方が、その日にいるスタッフ、空いてる時間帯がわかるからです。
2、指名があるか聞く
お客様の希望の日に、指名したいスタイリストが出勤しているかの確認をします。
指名のない場合はお店が初めてなのか聞き、初めての場合はランクなどのシステムを説明します。
3、希望の施術を聞く
カットだけなのか、カットとカラーやパーマなのか、カラーだけなのか、相談したいのか。美容室で何をされたいのかでどのくらい時間がかかるのか予測できますよね。
希望の時間帯の前に希望の施術を聞いておくと、その時間で予約できるできないという判断が先にできます。
4、希望の時間帯を聞く
お客様が指名したいスタイリストの予約が埋まっている場合、空いてる時間帯を提案します。
指名がなく希望の時間帯が空いていれば問題ありません。指名がない場合でも予約が埋まっている可能性もあるので、空いている時間帯を提案します。
5、名前を「フルネーム」で聞く
予約表に名前を書くために名前を「フルネーム」で聞きます。
たまに同じ苗字の方もいらっしゃるので間違いがないようにするためと、数回いらっしゃっている方はカルテがあるので用意するためです。
- 、希望の日にちを聞く
- 、指名があるか聞く
- 、希望の施術を聞く
- 、希望の時間帯を聞く
- 、名前を「フルネーム」で聞く
お客様の方から名前を言ってくれることもありますので、臨機応変に対応しましょう。
電話対応の練習方法
私が電話対応の何が苦手だったかと言うと、「途中で考えて止まってしまう」ということでした。
何をどうしたら良いか、何を確認すれば良いかなどが分からなくなってしまい、途中で考えて止まってしまうんです。
で、スタイリストやフロントが色々なパターンで設定してくれて、色々な場所で練習していました。
臨機応変に対応するのは大切なんですが、設定を決めて練習するのは良かったかな。
設定を決めて練習する
例えば、
- 指名あり
- カット、パーマ
- 土曜の13時に予約希望
なんて感じに、設定を決めるんです。
ちょっと試しに対応してみますね。
トゥルルルルル トゥルルルルル
上の例、多分スムーズな流れですが、色々と設定をして練習しておくと臨機応変に対応できるようになると思います。
設定は色々できますよ。
- 初めてでシステムがわからない
- カットはしたいけどカラーやパーマは相談したい
- 〇時までに終わりたい
- 初めてじゃないけど指名なし
- 上手い人がいい
- カラーもパーマもしたい
などなど。
初めてにしても何度か来店されているにしても、「上手い人で」というオーダーが悩むところなんですが、私が働いていた会社では、そういった対応には店長が担当していました。
そして、店長が担当することになるが、その場合は指名料がかかる。と言うことも説明していました。
指名料がかかることに納得していただくことも多いのですが、「指名料は嫌だけど上手い人が良い」と言う場合、その方だけ特別扱いをするわけにはいかないので、その時間に空いている者が担当するという旨を伝えていました。
その時の言い方なども、フロントやスタイリストに練習させてもらっていました。
電話対応が苦手な美容師さんは、色々設定して練習してみてください。
予約時間の確認
時間。というよりも、数字の間違いってけっこうありますよね。
上の例で言うと、13時。
お客様が「1時」と言っていますが、もしかしたら聞き間違えて「7時」かもしれないですよね。
なので必ず、12時以降は、13時、14時などで再確認するようにと習いました。
再確認するときに、12時以降の1〇時は、慣れていないお客様にらっしゃいますし、反対にわかりにくくなってしまうこともあります。
そういった場合は、「14時、2時でよろしいですか?」など、続けていうと分かりやすいかと思います。
電話での言葉使い
初めて就職して悩んでしまったのが言葉使いです。
これは電話対応でも必要ですが、接客中にもすごく大切で、「学生じゃないんだから!」と怒られることも多かったです。
それでもやっぱり電話対応ってちょっとかしこまることが多いのかなって思います。
・方言
私が働いていた美容室の電話対応では、方言もダメでした。
イントネーションや訛りがダメというわけではなく、方言だと当たり前のことが、標準語では違った意味になってしまうことがダメ見たいです。
例えば、私の先輩が「え?それって敬語じゃないの!?」と怒られて初めて知ったというのが「○○でしょ?」。
九州の先輩だったんですが、九州では目上の人に対し「○○でしょ?」と言うんだそう。
専門学校で関西の友人ができて、「あ、それ、ほっておいて」と言われて、なにもしないで置いてたら、「ほっておいてって言ったのに」と言われてしまったことがあります。
関西では、捨てることを「掘る」というらしい。知りませんでした。
で、関西の友人も、「え?言わないの?」と驚いていました。
方言は本当に色々なのですが、方言があるスタッフは、電話対応の練習は大変そうでした。
・「あっ」や「えっとー」などはNG
「あっ」や「えっとー」「あの~」など、ついつい無意識で言ってしまうこともありますが、電話口では失礼になってしまいます。
特に確認するときに出やすい口癖ですが、「少々お待ちください」や、迷ってしまった場合は、「担当に変わります」など、言えるように練習しました。
「一応」や「とりあえず」などもNGで、あいまいになるような表現言葉も避けるように習いました。
「でも」「たぶん」「だいたい」なども、目上の人に使う言葉ではないと習いましたよ。
・言葉使い
そもそも、敬語とか、丁寧語とか、尊敬語とか、学生の頃にしっかり使ってなかった言葉って、なかなか出てこないんですよね。
いや、今でも出てこないんですが、その辺は本当に練習で、なかなかできなくて怒られたこともありましたね。
NG「分かりました」「了解しました。」⇒「かしこまりました」「承知いたしました」
NG「すみませんが」⇒「申し訳ございませんが」「恐れ入りますが」
NG「よろしかったですか?」⇒「よろしいですか?」「よろしいでしょうか?」
NG「予約のほうを確認いたします」⇒「ご予約を確認いたします」
このほかにも色々ありますが、ファミレスで注文を繰り返されるときの「よろしかったですか?」は、私はかなり気になってしまいます。
まとめ
電話対応が苦ってっていう新人美容師はけっこういるんじゃないかな?って思います。
お店で「電話対応マニュアル」を作ってもイイですよね。
私が完璧というわけではありませんし、私は言葉使いも最初は恥ずかしかったんですが、こう言ったことは反復練習が必要なので参考になればと思います。
- 流れを覚える
- 設定して練習してみる
- 言葉使いにも注意