私は美容師なので自分で自分の髪の毛を切ることもありますが、大きく変化させたいときには頼んで切ってもらっています。
以前勤めてたところのスタッフなんですが、いつも決まった人に頼んでます。
なかなか行けなくて(他店で行けないこともありました)他の人に切ってもらうこともありますが、やっぱりいつもの担当の人がイイ。
コレって自分がお客さんとして感じていることですが、美容師側に立ったときも「あの人じゃなきゃダメ」と思われるのって幸せを感じる部分ですよね。
で、やっぱり指名にもつながります。
上手いカットってどういうのだろう?というのを、美容師目線で話します。
カットについて
カットしてもらっている人がいるところは私が初めて務めた美容室で、私がアシスタントの頃から切ってもらってました。
だからこそなんですが、別の人に切ってもらうことで色々と気づくことができました。
そう。今まで切ってもらって、自分の中で納得できないという事がなかったんです。
他の人に切ってもらって、「あぁ、カットって深いわぁ~。」と思って色々勉強し始めてからの方が楽しかった。
そして、切る方としても納得できるスタイル作りができるようになりました。
ちなみに、「私、カット上手いですよ」という話じゃないですよ(´▽`*)
顔の形や頭の形に合わせてカット
「顔の形で似合う髪型」とかって雑誌とかにも載ってますよね。
でも、実際には似たような顔の形の人でも合う合わないがあります。
耳の位置とか顔のパーツの位置とか。首の長さとか頭の大きさとか。色々。
それに加え、毛質や生え癖も考えないといけない。
で、「カット上手いなぁ」って思う人は、バランスが超絶妙なんですよ。
ロングにしてもボブにしてもショートにしても、顔周りや首回りに来る髪の毛のバランスが良い。
あごのラインとかもカット1センチでけっこう印象が変わるし、前髪の幅も厚みもバランスが良い。
多分、大げさじゃなくミリ単位だったりします。
だからでしょうか。人の髪型をよ~く観察してしまうのは。
家に帰って自分でスタイリングしやすいカット
自分でスタイリング剤やアイロンを使う人もいますが、髪の毛に手をかけないと言う人もいます。
この場合は好みもあるんですが、セットしやすい、セットしなくても形になるというのは、美容師の腕の見せ所ですよね。
もちろんカウンセリングも大切。
カットが上手い人は、濡らした状態で切って乾かすとすぐ形になります。
だから、乾かしてからの仕上げが早いです。
あ、でも、早くない人もうまい人はいます。丁寧だから時間がかかっちゃう人。
カットが上手い人に切ってもらうと、寝ぐせもあんまりつきません。
私が一番苦労してるのは、前髪につむじがある方。
自分に前髪の生え癖があるからそうなんですが、毎日違うんですよ。
こればかりはいつもめちゃくちゃ考えてました。
もちが良いカット
カットしてすぐは扱いやすいけど、1ヶ月2カ月してバランスが悪くなってしまう。扱いにくくなってしまう。ということもあります。
長さの違いにもよりますが、下手したら2週間ぐらいで崩れることもあります。
やっぱりカットが上手い人は、もちがイイ。
確かに重めのスタイルの方がもちは良いんですが、カットが上手い人は、重くするところと軽くするところのカットが絶妙。
見てると、「おっ!そこの毛を抜くのか!?」と思うこともあります。
(抜くって言うのは「すく」のと似てて、厚みを減らす感じ。う~ん。説明が難しんですが、すくと言うよりも短いラインを髪の毛の中に作っちゃうんです。)
私がアシスタントの頃、カットを勉強し始めたときに一番言われました。
「カットしてから一か月後のスタイルも考えて」とよく言われました。
いやぁ~。これが難しい。
カラーやパーマのことを考慮
【カット+カラー】【カット+パーマ】などのときはそれも考えてカットするとは思いますが、スタイルってカラーによってもパーマによってもかなり変わりますよね。
で、アシスタントの時にカットの練習しだして思ったのは、3次元で見れる人は上手い。
頭の丸みや髪の毛が落ちる場所を見て、そこにカールがかかるのか色が入るのか、そういう風に見れる人は上手いと感じます。
想像力というか、これは経験もあるのかな。
で、立体で見るのって、地図が読める読めないと似てるなぁっていつも思います。
1回地図を見てすぐに目的地に行ける人って、地図を立体的にグーグルマップみたいに見てると聞いたことがあります。
反対に、地図を持っているのに迷っちゃう人は、地図だからなんですが、そのまま2次元で見てるから距離感とかも分からない。
空間認識能力ですね。
空間認識って、鍛えられるらしいです。カットは空間だからね。
カットとは関係ないですが、立体で見るのが得意な人は3Dカラー上手いと思います。
基本のカットが上手い
カットが上手い人は、基本のカットが上手い。そして切るのも早い。
基本的に基本のカットってブラントできると思うんですが、同じように切ってるのに「こうも違うか!」と、感心してしまうこともあります。
何の違いだろう。スライスの厚さとか自分の指に合った量とかが的確なのかな。テンションのかけ方とかもあるかもしれませんよね。
で、「ハサミの違いだ!」とか思って、7インチのハサミ買っちゃったり。
まぁ、ハサミが原因のこともありますが、多分、多くはそうじゃない。
基本のカットが上手いと、キレイに流れるんですよね。それだけで形になっちゃう。
でも、基本のカットが上手い人はアレンジも上手いと思います。(人によりますが)
多分シンプルなんだろうなぁ。と思うことはあります。
合う合わないはある
カットが上手いけど、合う合わないはある。
美容師も学んできた場所が違うのでカットの仕方も様々です。
ですが、でも、やっぱりいろんな人に合わせられるように勉強したいところです。
得意不得意もありますが、出来るようになると幅が広がりますよね。
・・・と、自分に言い聞かせてみる。
今までカットしてもらって、「う~ん。何かなぁ」と思う人は、けっこうその人の好み推しだったりしてました。
私の場合はもう長いこと担当の人にカットしてもらているので、好みを知っているというのはあります。
で、髪の毛にこだわりがあるので、いつもの人じゃない人にカットしてもらう時に「ここをこうしたい」と言うこともありました。
そういうときに、「おお、なるほど」と熱心に私の髪の毛を研究してくれて、「ここはもう少しこうした方が良い?」と確認してくれるスタッフは、また頼みたいな。って思うんです。
うん。これって、お客さんも同じだと思うんですよ。
「ここをこうしたい」と言っても、そうしてくれない美容師もいます。いや、してるつもりができない。型でしか切ってない。
コレ、けっこう難しいところで、角度の違いだったりするんです。
やっぱり、人のカットを見てちゃんと考えたり、勉強するのは大事だな。
・・・と自分に言い聞かせてます。
まとめ
私は、髪の毛を伸ばしていたのにめちゃくちゃすかれてスタイルにならなくて、結局バッサリ切ってしまったことがあります。
だからこそお客さんの立場になってカットするのって超超超超大事だなって思うんです。
好みもありますが、上手い人ってやっぱりみんなが「上手い」って言う。
コレって、個人個人に合わせられるか。という違いなのかもなぁ。とも思います。
合わせるのにも技術が必要で、合わせるために勉強も大切だよなぁ。と。
自分に言い聞かせてます。