指名が取れないと悩んでいる美容師さん。なかなか指名がもらえない美容師さん。指名を増やしたいと考えている美容師さん。新規のお客様をどうにか指名に持っていきたい。
「この美容師さんをを指名をしたい!」
そう思われたいのはみんな同じだと思いますが、どうしたら良いか分からないこともある。
人気の美容師と自分がどう違うのかわからなこともある。
「美容師 指名けるには?」とか「売れない美容師」とか「売れるためには」とか検索しちゃう。
気づいたら「菅田将暉 髪型」とかも検索しちゃう。
菅田将暉の髪型にしたいって言われて、どの時代の菅田将暉?って思って検索しちゃう。。。
美容師にとって【指名】はお給料の安定もあるし、それ以上に「認められた」という自信にもつながる材料ですよね。
「指名」についてなんですが、私も指名が増えなくてすごく悩んだ時期がありました。色々調べて頭でっかちになってました。
最近「あぁ、こういう事だよな。」って思った話です。
指名がとれないとあせって頭でっかち
焦ってるか焦ってないかは人にもよるしお店にもよると思いますが、「指名をとりたい」と思うと、そのことで頭がいっぱいになりますよね。
一杯にならないにしても「指名を付けるためにどうしたら良いか」という事が頭の片隅にチラホラ。
こうした方が良いとか、こういう人が指名が多いとか。接客態度とか、服装とか、SNSでファンを増やすとか。色々。
そういった細かいところはありますよ?いや、最近は色々なやり方もありますし、指名が増えにくくなってきてるのも確かだと思います。
でもね、やっぱり根本的な事だったりするんですよ。
でね、この根本的なことを忘れてしまいがちなんですよ。
「指名」をつけたくて何してる?
指名がつかなくて悩んでで、他の美容室の指名が多い人を指名してカットしてもらったことある人っていますか?
美容室で働いていると他の美容室に行くことが減りますよね。切ってもらえるし染めてもらえるし。自分でもできちゃう。
美容師は広いようで狭い世界で、でも、深い世界だと私は思います。
でね、もし、他の美容室を見るなら、どう違うかって言うのをしっかり分かることだと思います。
分からないままで見に行ってもやっぱりわからない。
自分の中で自分が分析できてない。
うん。だから指名が増えないってのもあります。
自分と他人を比較して
自分の中の自分を分析するときに、他人との比較って大切だと思うんですが、だからこそ他の美容室に行ってみると良いって言うのもあるんですが、他の美容室じゃなくても良いと思ってます。
つまりね、自分の行動の中でも他の接客業との比較っていうのも「指名」につながることがあると思うんです。
「指名」をつけるのに根本的なことって何?
今回、「指名」について、もしかしたら美容師もそうだよなぁ。ってこと。言いたかったことについてです。
私、ついこの間まで歯医者に通ってたんですね。
たまに歯医者のことを例えで出すこともあるんですが、歯医者って美容室に似てるなぁと思うんです。
予約とか、先生と患者さんが1対1とか、歯科助手の人がサポートしたり、歯科衛生士さんに交代したり、コンビニの数より多いとか。
私が通ってる歯医者さんは歯科医の先生が何人かいて、歯科衛生士さんも何人かいて、歯科助手の人もけっこう多くて、割と大きい歯医者さんだと思います。
でね、基本的には最初の先生が担当になって治療が終わるまで見てくれるんですが、指名できるシステム(?)なんです。
こういうのも親切だなぁ。と思うところで、そこの歯医者さんに通ってます。嫌だったらこちらから言いやすい言い回しですよね。
ちなみに、指名料はありません。
私は何カ月も、いや、何年も行ってなくて久しぶりに行くこともあって、以前担当してた先生がいなかったりすることがあったので「どなたでも良いです」と頼んでるんです。
他の人の予約してるのを聞いたことがあるんですが、医院長の予約は1カ月先だった。
大きい店舗にカリスマが一人いて。っていうのも、美容室となんとなく重なるなぁ。とか思うところだったり。
違う先生に見てもらうからこそ違うところが分かるし、「あの先生は丁寧で仕事早くて良かったなぁ」と思うこともあります。
やたら圧をかけてくる先生もいれば、優しすぎて押しの弱い先生もいます。
今回は虫歯の治療とクリーニングをお願いしたんですが、クリーニングの時は担当の先生じゃなくて歯科衛生士さんがやってくれました。
今回担当してくれた先生が良くなかったとかではありません。むしろ、すごく丁寧で良かった。多分、次に行くときは「前回の先生で」と頼みたいと思った先生でした。
本当は治療が終わった時点で、担当の先生良かったなぁ。美容師の指名もこういう積み重ねなんだよなぁ。と思って書こうと思ってました。
その先生は、本当に丁寧で、細かいところに気を使ってくれて、安心感がありました。
私は、本当は歯医者さんが好きじゃなくて、でも虫歯だと治療してもらわないといけないし、行かなくちゃいけない。
何が嫌かって、下の唇がプルプルしてきちゃうから。
こういう患者さんが多いというのも聞いたことあるんだけど、恥ずかしいって言うのもあるし、唇が震えだすとどうやって口を大きく開けて良いか分からなくなっちゃう。
そんな細かいところですが、細かいところが気になって歯医者に行くのが遠のいてしまうんです。
たまに「下唇が震えることがあるので自分で押さえて良いですか?」と言うこともあります。
今回担当してくれた先生は、歯の治療以外に口の押え方が上手かった。
話。まだ続きます!
うん。でね、歯のクリーニングって保険の関係で1回じゃできないらしいんです。なので2回に分けて行ったんですが、2回とも違う人でした。
1回目のクリーニングでは、歯についた色素沈着も鏡で見せてくれて、説明もしっかりしてくれて、丁寧で早くてすごく安心感もありました。
2回目のクリーニングで違う人が担当してくれた時、「あ、前回の人じゃないんだ」とちょっと残念だったんですが、2回目に担当してくれた人も手際が良くて早くかったんです。
美容室に例えると、お店についてくれるお客様っているんですよね。「みんな上手いからどなたでも」と言うお客様も多いです。
これって指名とは離れてしまうんですが、お店の売り上げには良いですよね。でも、その中で指名を増やすのも大変だと思います。
2回目に担当してくれた歯科衛生士さん。手際はすごく良かったんですが、雑というか、強引と言うか、でした。
鏡で歯を見せてくれなかったし、歯間ブラシも強引で歯ぐきからめちゃくちゃ血も出てたし。
もしかしたら、上の歯と下の歯は違うしやりにくい方なのかも。とも思いました。
でね、ショックだったのは髪の毛。
お団子にしてるからお団子のところに体が当たっちゃうのは分かります。で、ボロボロっと崩れてしまっても特に文句を言うわけでもありません。
椅子が横になるから髪の毛がボサっとなるのは仕方ないです。
何がショックだったかと言うと、言ってくれなかったってこと。
「お疲れさまでした」と椅子から立ち上がって後ろ姿を見送られたけど、髪の毛が崩れてたのは絶対見てたよね。
会計の前に頭を触ったら崩れてるのが分かったから直したけど、気付かなかったら、そのまま街を歩いてたよね。
「あぁ、言って欲しかったなぁ」ってなんとなく心に残っちゃったんですよね。「あ、髪の毛が」と一言言ってくれたら気持ちよく帰れたと思うんです。
もし4~5回続くなら、1回目に担当してくれた人か担当してくれた先生を指名したと思う。
「あぁ、美容師の指名もこうやってつくのかもな」って思ったんです。
これ、文句を言いたいってことじゃなくて、技術もあって手際も良いんだけど、気を使えるって言うのは美容師が指名を取るのに忘れがちな基本的なことなんじゃないかと思った話でした。
細かいところに気が付く
私はおおざっぱだし、細かいことは気にするな!って思っちゃうから余計なんですが、細かいところに気づくって結構大変。
細かいところって言ってもポイントがあって、それが分かるようになると指名がつきやすくなるんじゃないかな。と思うこともあります。
私はダメダメなアシスタントだったので、初めて働いていたお店でめちゃくちゃ怒られてました。
すごく覚えてることがあって
「慣れ だれ 崩れ 去れ」
と言う言葉。
確か劇団四季の言葉だったと思います。
慣れてきて「まぁ、いっか」と思うこと。「まぁ、いっか」と思うと人間だれてくる。だれてくる人間は崩れる。崩れたら去れ。
厳しいけどこれがプロの世界なんだと思いました。
いつもいらっしゃってるお客様だから分かってるだろうと説明を省く。前回は大丈夫だったからといって今回も大丈夫という事はない。
確認とか説明とか、それに加えて、お客様の好みなどをとみとる力。
指名って、そういう細かいことの積み重ねなんだと思うんです。
細かいところを気にできるかどうかって言うのは、自分が思えるか思えないかって言うのもあると思うんです。
でね、細かいところを見ようとすると自分の性格も細かくなっちゃう。いちいち細かいことを気にしてる人間みたいで、そんなのも嫌でした。
後輩に「あの人細かい」みたいに言われたり。その辺のバランスが安定するまでも何年もかかりました。いや、もしかしたら今も細かくて嫌だって思ってる後輩もいるかも。
でも、お客様が気にしてることって色々だから、気が付かないより気づいた方が良いと思うんですよね。
だからこそ、他の美容室に行ったり、そうじゃなくてもいつもの生活で接客を受ける側の立場で見てるかっていうのが大切だと思うんです。
まとめ
さて、私は何が言いたかったのか。
指名をつけたいなら「まぁ、いっか」は絶対ダメ。
丁寧に作業することは前提で、細かいところに気づけるか。本当にお客様の立場に立てているか。
忙しくて回さないといけないと雑になってしまうこともあると思うんですが、指名がつくかつかないかって、その差じゃないかと思います。