ブラッシングの必要性は専門学校でも習いますし、始めの会社ではシャンプー前のブラッシングは行っていました。
色々な美容室を見ていると、「ん?もしかして、ブラッシングってそんなに重要じゃない?」って感じます。
自分の中で「ブラッシングは必要」って思い込んじゃってたんですよね。
で、実際に自分でするかって言うと、しません。
結論から言うと、ブラッシングが必要な人はいますが、私は8割の人が必要ないと思っています。
ブラッシングが良いと言われていること
ブラシイングが良いと言われている理由はいくつかあります。
少し見てみましょう。
頭皮のマッサージ効果(血行を良くする)
これは、ブラッシングの目的が髪の毛ではなく頭皮の場合です。ブラッシングをすることで頭皮の血行を良くするという理由ですね。
ブラッシングで頭皮の血行を良くすることで、育毛効果や抜け毛予防などが期待できるという事です。
総合的に見て効果があると思いますが、私が思うに、頭皮の血行を良くするためにはブラッシングじゃなくても良いと思ってます。
確かに頭皮が硬くて「血流が良くないんだろうなぁ」という人は多いのですが、ブラッシングだけで良くなったら毎日しちゃうよね。
で、そう思って毎日しっかりブラッシングをしたら、頭皮に傷がついて赤くなる人も多数。
何事も過度は良くないんですが、「自分の頭皮は固いなぁ」「最近薄くなってきたなぁ」って気になっていると、意識的に多く触ってしまうんですよね。
血行促進のためにブラッシングのマッサージ効果はあると思いますが、「頭皮」と言う点だけで見るならブラッシングではなく、頭皮の「マッサージ器具」の方がお勧めです。
頭皮用のマッサージ器具は、そのために作られているというのも大きいポイントです。
自分で力加減ができるブラッシングは、逆効果になってしまう可能性があることをお忘れなく。
ブラッシングの効果で白髪予防
これもマッサージ効果と同様です。
白髪の原因はいくつかありますが、その中で「血行不良」が挙げられます。
そのためにブラッシングするのであれば、マッサージ器具を使った方が手っ取り早いですし、リラックス効果を求めるにしても自分でブラッシングするより機械の方が気持ち良いですよね。
あと、頭皮マッサージに関しては、「手」で行う方が自分で自分の頭皮の固さを確認しやすいです。
手でマッサージをする時にもやり過ぎはあまり良くないのですが、どこが固いのか、どこが凝っているのかというのは手の方が実感しやすいですよね。
・頭皮のマッサージ効果を求めるなら、頭皮用のマッサージ器具がお勧め。
・ブラッシングするより手でやった方が見極めやすい。
頭皮や髪の毛についた汚れを落とす
頭皮や髪の毛には汚れが付きやすく、特に頭皮は皮脂が多く出る場所なので汚れが吸着しやすいんですね。
ブラッシングには、頭皮の汚れや古くなった角質を浮かし、髪の毛についた汚れを落としやすくするという役割があります。
もしかしたら、美容室に髪を切りに来る前に頭を洗う人もいるかもしれませんが、実際に、フケ、ほこり、汚れなどが溜まって、すごく目立つというお客様はそんなに多くありません。
「でも、少しの汚れでもブラッシングした方が落ちやすいのでは?」と思うかもしれませんが、そんなこともないんです。
少しの汚れであれば35~38度ほどのお湯で洗い流せますし、シャンプーもしますよね。
シャンプーで汚れは十分に落ちます。
角質というのはむやみやたらと取らなくてもイイですし(毎日シャンプーをしているなら、むしろあまり取らない方がイイんですよ)毎日ブラッシングをしてしまうのは、頭皮に負担がかかります。
毎日シャンプーをしない人もいます。
私が担当してたお客様で、シャンプーとブローをされに来る方がいらっしゃいました。そういえば、今ではシャンプーとブローだけのお店もありますね(´▽`*)
その方は3日に一回か4日に一回いらしてたんですが、その間、自分では洗わないんだと言っていました。
3~4日頭を洗わないとさすがに汚れは溜まるので、こういう時はブラッシングは必要だと思います。
私も、数日髪の毛を洗わないときは痒くなるのでブラッシングをします。例えば風邪を引いたときとか。
あまり強くブラッシングをしてしまうのも良くないんですが、爪でボリボリ掻くのであればブラッシングをするかな。
あと、数日洗わないと抜けた髪の毛が髪の間に残っていて、洗った時に「病気!?」と衝撃を受けるくらい手につきます。ブラッシングで落としておくと洗いやすくなるというのもありますね。
汚れを落とすためにブラッシングが必要なのは、毎日シャンプーをしない人
シャンプー前に髪の絡まりをとかす
髪の毛が絡まった状態でシャンプーをすると、さらに絡まってしっかり洗えないのではないかと思う人もいるかもしれません。
・もともとの髪の毛が細い
・最近髪の毛が細くなって絡まりやすくなった
・子供の柔らかい髪の毛
など
細くて柔らかい髪の毛は絡まりやすく、ほどけにくいんですね。
あと、スタイリング剤を使う人ですね。
使うスタイリング剤にもよりますが、ハードスプレーやワックスなどは絡まりやすいです。
実は、ロングの髪の毛にオイルやクリームを使う人も比較的、絡まりやすい傾向があります。保湿性の高いスタイリング剤はほこりなどの汚れが付きやすいんです。
私は、ジブリの映画「トトロ」で、入院中のお母さんにお姉ちゃんのサツキちゃんがブラッシングされているシーンがすごく印象的なんですよね。妹のメイちゃんも「私も!」って言って、サツキちゃんが「順番!」っていうシーン。
「じゅ・ん・ば・ん」の言い方を練習したわぁ~(*´▽`*)懐かしい。
ジブリ映画って、女の子が髪の毛をとかすシーンがけっこうあるんですよ。で、割と力強くとかしていて、「傷むのでは?」と思ってました。
まぁ、アニメなので、傷むとか傷まないとかは関係なく日常的なシーンとして描かれているわけですが、コレ、実際に毎日力強くブラッシングしたら髪の毛が傷みます。
絡まった髪の毛をほどくのは、手ぐしで十分です。
ブラシにもよりますが、ブラッシングをすると静電気が発生します。静電気は髪の毛に良くありません。切れ毛や枝毛の原因にもなります。
面白い話を聞きました。
髪の毛をブラッシングすると静電気が発生する際、髪の毛はプラスの電気が帯電する性質です。(物質の違いによってマイナスの電気が帯電するものもあります。髪の毛はプラスの電気が帯電しやすいという事なんですね。)
でね、髪の毛を作るために酸素や栄養をコントロールしている「毛乳頭」と言う部分が髪の根元にあるんですが、この部分はマイナス電気なんだそうです。
でねでね。髪の毛は電気を通すので、毛乳頭がプラス電気の影響を受けてしまうと毛球が委縮するんだそうです。
手には皮脂がついているので、とかすだけで静電気が発生することはあまりありません。
これも一生懸命やってしまう。というのがポイントなんですが、絡まった髪の毛をとこうとしてガシガシとブラッシングしがちですよね。
これが本当に良くない。なら、手だけで問題ありません。
実際に、スタイリング剤ががっちりついている人にはブラッシングしません。反対に引っかかるし、髪の毛も頭皮も傷めるからです。
こういった場合は、お湯でとかしながらほどいていきます。
実際に、ハードのスタイリング剤がばっちりついている人には、シャンプーボールにお湯をためてトリートメントを溶かします。で、徐々に溶かしていきます。その後にシャンプーするとしやすいんです。
頭皮の皮脂を髪の毛に伸ばす
ブラッシングをすることで頭皮の皮脂が髪の毛に行きわたり、髪の毛を保護したりキューティクルが整うという役割があります。
これは、髪の毛が乾燥しやすい人には効果的だと思います。
保湿クリームやオイルなどでも良いのですが、皮脂と言うのは非常に優秀で髪の毛を潤す力が高いんですね。
大切なのは、無理やりとかさないこと。ゆっくり引っかからないようにとかすことです。
頭皮の環境が良くないと、根本だけベタベタして毛先は乾燥。なんてこともあります。
なので、提案したいのは、ブラッシングで髪の毛に潤いを出す前に、頭皮の皮脂バランスを良くすることです。
「皮脂が多いとベタベタするんじゃないの?」と思うかもしれませんが、「皮脂が多い」というのと「皮脂バランスが良い」というのはちょっと違います。
皮脂と水分のバランスが良いので、潤いはあるけどベタっとしないんですよね。
皮脂バランスが悪い人は多いです。これは、頭皮マッサージである程度改善できますよ。
ヘアブラシは動物性のものが良い?
ブラッシングはそんなに必要ではないと言ってきましたが、ヘアブラシは一つか二つ持っていると便利です。ブラッシングの時に使うというより、ブローの時にあると便利かな。
そこで「ヘアブラシってどんなものが良いんだろう?」という悩みが出てきますよね。
よく、髪の毛にツヤが出るのは動物の毛を使ったブラシと言われます。「獣毛ブラシ」とも呼ばれます。
良く使われているのは猪と豚ですね。
・猪:固め(癖毛やかたい髪質向き)
・豚:柔らかめ(毛が細く柔らかい髪質向き)
確かに、プラスチックのブラシに比べて動物性のブラシはツヤが出ます。これは、動物の毛には水分と油分が含まれていて静電気が起きにくいこと。動物の毛の方が油分が浸透しやすいからです。
動物性のブラシが絶対に良いというわけでもなく、例えば髪が絡まりやすい人は、プラスチック製かナイロン製の目の粗いブラシの方が扱いやすいと思います。
美容室で獣毛ブラシを使ってブローしているのを見るかもしれませんが、コレがプロの技です。
というか、ブラシのなじみもあります。獣毛ブラシは馴染むまで時間がかかるんですよ。
おそらく自分で獣毛ブラシを使ってブローすると、目が細かいので引っかかりやすいと思います。
用途によって選ぶのが良いですね。
獣毛ブラシは手入れが大変
も一つ。獣毛ブラシの手入れってプラスチック製やナイロン製に比べて面倒なんですよ。
ブラシは汚れもつきやすいですし、菌が繁殖しないように手入れは必要です。
プラスチック製やナイロン製のブラシはお湯で洗えますが、獣毛ブラシの水洗いはあまりお勧めしません。
というのも、獣毛ブラシは水分を与えると油が落ちやすくなってしまうんですね。
正しい洗い方をしないと、ブラシの寿命が縮んでしまうんです。
そう思うと、初心者の方は静電気の発生しにくい目の粗いクッションブラシが使いやすいのかな。って思います。
クッションブラシのほかにも、スケルトンブラシ、パドルブラシ、デンマンブラシなど目の粗いブラシがあります。
髪の長さや硬さにもよりますが、重さ、持つ部分、大きさ、多様性を比べて、クッションブラシが使いやすいかなって思います。
ブラッシングのデメリット
ブラッシングと言うのは大切なんですが、間違えてしまうと反対に頭皮や髪の毛が傷んでしまいます。
実際に、お家で毎日正しいブラッシングをするのは面倒なんじゃないかな?と思うんです。
だとしたら、ブラッシングってそんなに必要性はなく、手でできるよね。っていう提案。
ブラシ選びも重要で、用途に合ったブラシを使うことも大切です。
ブラシは清潔に保つことも大切なので、ブラシを使うことで保管の仕方も学ばないといけませんよね。(メイクブラシを使っている人も気を付けた方がイイですよ(;´∀`))
・頭皮や髪の毛を傷めやすい
・ブラシ選びも重要
・ブラシを清潔に保つのも大変
ブラッシングをしていなかった私の髪の毛
最近は髪の毛が長いんですが、ほとんどブラッシングはしません。先ほども言いましたが、何日か洗ってないときだけ使います。
ブローの時もほとんど手ぐしです。形を整えるときはマジックテープの素材のカーラーを使います。
で、そんな私がデパートで高級なシャンプーを探していた時の話なんですが、
実際は、街にはどんなシャンプーがあるか偵察に行っただけなんですが、「流さないトリートメントだけでも試してみませんか?」と、店員さんに声をかけられました。
せっかくだからと思い、椅子に座って試してもらったんです。
流さないトリートメントを試す前に、ブラシで髪の毛を整えてくれたんですが、「こんなに長いのに、枝毛も全然ないしツヤもありますね!なんのシャンプー使ってるんですか?」と。
偵察に行ったのに偵察されました(;´∀`)
シャンプーには少々こだわりはあるものの、ツヤが出るようなものは使ってないですし本当にブラッシングしてないだけなんです。
外出するときはオイルやクリームもつけますが、以前は使っているのにパサパサで枝毛もありました。
毎日ブラシを使っていた時の私の髪の毛
少し癖毛なので、ボブだと広がってしまうんです。ボブにしていた時は広がらないように毎日ブラシでブローしてました。
今のロングの状態より、ボブだったときの方がパサっとして枝毛もありました。
パサパサしてるから髪が余計に引っかかる⇒枝毛できる⇒さらにパサつく
という悪循環。
ブラッシングとブローだと比較にならないかもしれませんが、毎日のブラシって負担になるんだと実感しました。
まとめ
ブラッシングを全面否定しているわけではありませんが、最近は毎日髪の毛を洗う人も多いですし、頭皮用の商品がたくさん出てきているので、ブラッシングに頼らなくても良いのかな?とは思います。
・ガシガシ思いっきり頭皮にあてないこと
・ガシガシ髪の毛を引っ張らないこと
ブラッシングをするにあたって、これ、大切です。